亀成園長 まぁちゃん

2020年6月28日4 分

川遊び、生き物探し

最終更新: 2020年6月30日

ゲストハウス亀成園に宿泊してくれた友達家族と一緒に、徒歩6分程の小さな子供連れに安心の川に行ってきました。香肌峡はどこでも川のある地域ですが、流れの速い所やあまりに深い所、川原に降りていきにくいところなどはやはり遊びづらく、釣り人やカヌーの人以外で気楽に遊べるところはわりと限られています。数え上げると出るわ出るわですが、どこでもというわけにはいかないもので。なのでちょうど近くに川遊び初心者でも遊びやすいところがあるのがありがたく、人を案内するのに重宝しています。橋の上から見えますよ。

上流の川の水は夏でも冷たいものですが、もう暑いくらいの日だったので、飛び込む気満々で行きました。陽の当たる浅い川はちょうどいい冷たさ。深いところにドボンと飛び込むと一気に身体が芯まで冷えるほど。でも汗が一瞬で引いて、川から上がって熱い岩の上に転がるのはこれまたとてもいい気持ち。暑い、冷たい、熱い! ほんの少しの温度でしかいい気持ちでいられないヒトの身体をあれやこれや鍛えるのは夏らしくていいものです。でもあくまで飛び込みは前向きな人だけにしてくださいね。

足を付けることができて、川の岩やコケのぬるぬるに注意して歩けるようになったら、生き物探しです。純粋に泳ぐならプールが無駄がなくていいのですが、未知との出会いや発見を求めるならやはり川や海に敵いません。底が透けて見える澄んだ川では、光に目が慣れてくると小さな魚や他の生き物がいろいろ見えてきます。いた、と思っても誰かに教える前に逃げてしまうので、子供と喜びを共有するのには、コツがいります。ある程度いるところを見つけておき、あまり大きな声を出さずに手招きします。静かに、目は大きく。子供は必ず捕まえたがって手を伸ばしますが、逃げられます。捕まえたいと騒ぐので、頑張って捕まえてあげましょう。道具は網とバケツで十分です。追い込んでそっと近づいてさっと。

メダカやヨシノボリにタニシくらいなものですが、目を輝かせて飽きずに見てくれると嬉しいものです。川岸にはおたまじゃくしもかなり居て、幼稚園くらいの子供たちはあまり逃げないおたまじゃくしと遊ぶのも楽しいようです。

我が家の一番下の子はもっぱらこけを集めておだんごにしていました。勝手に楽しんでくれて楽です。ヌルヌルなコケをなすりつけられるのはちょっと怯みますが、魚(あゆ)にとってはコケがべったりついているよりさらっとついている状態の方がいいらしく、知ってか知らずか環境保全活動をしていたようです。どちらにしろその場での戦利品を欲しがるので、子供たちには浅い川が遊びやすくていいです。

石をめくってみるといろいろな虫が付いているのも見つけます。川虫は釣のエサになるので釣りを始めた子たちには大事な生き物です。大きくてイキのいいニョロっとしたクロカワ虫は、万人受けするわけではありませんが、虫食いの魚と釣り人には人気です。彼らやその他沢山の生き物がそこら中にいて、毎年勝手に育って循環している川は、やはり命を育む大切な場所なのです。時々魚の卵なのか、小さな目のついた透明な小さなゼリーのようなものを見つけます。

卵がたくさん集まって、泳ぎだす日を待っている。野菜についた虫の卵はすぐに払い落しますが、川で見つけたこれはそっと戻します。じっと見ていたいけれど落ちてしまっても乾いてしまってもいけないし。無事でいてくれるといいのですが。

川遊びの季節はまだ始まったばかりです。もう時期はほとんど終わりですが、ホタルも飛び交う香肌峡の清流で、この夏ゆっくり遊んでみませんか。小さな子供にとって、流れる水に触れながら生き物を探す体験は、なにより心が躍る豊かな時間です。小さな子供というか、私にとってもなんですけどね。大きなカエルが急に跳び込んできたり、大きな虫が目の前をかすめたり、ぎょっと驚くこともありますが、感情の幅をめいっぱい広げて全身で川遊び。わくわくしてきますね。

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