亀成園長 まぁちゃん

2017年11月24日3 分

囲炉裏効果

テーブルと椅子ではなく、座卓に座布団で暮らそうと決めたとき、大きな一枚板の座卓を探しました。まだ三重県に引越しをするとも思わなかった五年前です。滋賀県の米原辺りに素敵な木工ギャラリーがあるのを見つけてオーダーしてしまおうかともグラッと来たのですが、その頃何故か突然「囲炉裏付き座卓」というのに行き当たったのです。ネットマジックですね。座卓の真ん中がポコッと空いて囲炉裏として使えるし、色も紫檀風で、私の興味はそちらにグラグラ傾きました。

こたつテーブルよりはうんと値が張りますが、天然一枚板よりは格段にお値ごろで、いつもいつも松竹梅の竹を選ぶことはすまいと心掛けているのも空しく、案の定その時には竹クラスの座卓を選ぶことになりました。

それ以来のお付き合いが、この囲炉裏付き座卓です。
 

 
普段は部屋の真ん中に鎮座させておくのも場所を食うので、隅に追いやり、折り畳みテーブルを使っておりますが、お客様が複数のときや、網焼きのときは出番です。真ん中の板をポコッと外して、中にBBQコンロを仕込んで、さあ火を焚きますよ。BBQコンロを使わずとも中は銅が貼られているのでそのまま囲炉裏にできますが、灰をうまいこと置いて空気の通り道を作らないと難しいようだし、片付けが簡単なので今はまだぴったりサイズのBBQコンロに役立ってもらってます。そのうち薪ストーブを焚きだしたら、もっと囲炉裏らしく使って、いつもそこに火がある暮らしをしてみたいですね。この冬の楽しみです。ゆっくり暖まるには火が一番。手間ヒマかかるし慣れなきゃ上手くいかずに煙に涙するだけになってしまいますが、ささっと火が興せたときの気持ち良さといったらありません。

ともかくこの秋は網焼きを活用させています。外で大々的にBBQももちろん好きですが、肉以外に焼いてホクホクするのは寒くなってからではないでしょうか。キノコを筆頭に、お芋もサンマもお餅だってもう似合う寒さになってきましたから。

先日の大ヒットは収穫したての里芋と落花生でした。お肉は鹿で、味噌みりんでタレを作ったのが里芋に抜群に合って大満足です。若い頃はちっとも響かなかった田楽各種が急に美味しく感じられてきたので、研究しがいがあるというものです。そして落花生。茹でても大好きな生落花生が、じっくり焼いてみて、また新たな感動を生みましたよ。地面の下でじっくり太る豆なので、掘り出してみるまでどう育っているかもわかりませんが、あの旨さなら来シーズンはどんと増やしてみたいですね。葉っぱも可愛らしいし、侮れない実力豆です。

しかしこれは少し前の話。猟期に入ってすぐに罠を仕掛けたというのになかなかかからず、鹿肉不足のこの頃ですよ。冷凍ミンチじゃ網焼きの出番じゃないし、十日でかかると信じ込んでいたので、気付けば二十日も待ちぼうけ。スローライフは根気と根回しとたまに急に根性で成り立っているようですね。

次回の焼肉に備えて毎日伐採した木を太い薪用と細い囲炉裏用に分けていますよ。一旦火がついたら細い枝を足していけば火が保つのが囲炉裏の良いところです。薪にはあっという間すぎて空しくとも、囲炉裏ならじっくり燃えるのを見て入られます。手が空かないときは炭を入れればよいし、適当に世話しながら気を遣いすぎない囲炉裏との付き合い方ができるかな。私の中のオヤジ心がうずうずしますよ。

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