亀成園長 まぁちゃん

2020年6月8日4 分

亀成園とマッチする旅のスタイル

最終更新: 2020年6月12日

幼いころから旅人という響きが好きでした。響きが好きであっただけで専ら読書による想像の旅で、現実では毎年お盆の頃に海水浴に出かけるのが精一杯で旅慣れしていなかったのですが、だからこそ余計に「自分の力で旅をしたい」と願い続けて育っていきました。旅をするには時間がかかるしお金もかかります。情報収集も必要だしある程度健康でなければ動きが制限されてしまうし、災害や人災にかぶらないという運の強さも必要になってきます。今度旅熱は加速するのか消え行くのか、それもまた興味深いところです。

知らない土地に踏み入れるのはどれだけ経験を積んでもドキドキするものです。日常を全部とっぱらっての旅は、だからこそ魅力的であるわけですが、誰もが同じような旅を好きなわけではないですね。団体旅行が好きな人もいます。一人旅こそ旅だと思う人もいます。一泊にいろいろ詰め込みたい人もいます。あまりスケジュールを立てずに気ままを好む人もいます。旅をしたいけれど自分にはどんな旅が合うのだろうか。せっかく旅をするのならみんながわがままに満足度の高い旅をしてほしい。私なりに模索してきたことが、今後ゲストを迎える上で活きれば幸いです。

亀成園が求める、そして亀成園を求めるお客様は大きく3パターンです。ゲストの数は2名から5名程の少人数貸し切りを想定しています。もちろん1名様も歓迎ですが亀成園はドミトリースタイルでなくゲストとお話するのは基本的には体験メニューかガイドの時に限定させてもらっているので、まだイメージができていません。一人一人と知り合っていくのは大事なことですが。なので先にイメージできるグループとして以下の3つを挙げてみます。

1.自立スタイル(登山者、釣り人、サイクリストなど)

2.子供と一緒に田舎暮らしを体験スタイル

3.日本の田舎を深く学ぶスタイル

まず1の旅スタイルはアウトドア志向の一部に当てはまります。旅の目的が明確にあって、泊る所にこだわりは少ないタイプです。自炊も慣れたもので、行動に制限のない泊まる場所が一番なので、香肌峡を楽しむのに亀成園は向いているといえます。テントを運び、設置する手間が省けるし、シャワーが使えるし、尋ねれば山情報、川情報、道情報が聞ける宿として、広まっていってほしいものですね。このスタイルを選ぶ旅人は、多少の差はあれど、大体皆様適応力が高いです。壮大な自然、生き物、趣味と向き合うことに全力を注いでいるので、宿に求めることはさっぱりとしていること。時間の融通が利くこと。きっとご満足いただけます。

櫛田川は3月からアマゴ釣りのため放流もしていて、釣り人を迎えるに絶好のところですが、まだそんなに知られておらず人が多くありません。6月下旬からは鮎も解禁になり、限られた人がウキウキと訪れます。ゲストハウス亀成園では台所は自由にお使い頂けるし、魚のアラは鶏にあげてもらえるし、釣り人はぜひ迎えたい大事なお客様ですよ。

もしアウトドア体験を満喫したいけれど、入り口がわからないと困っている方にも香肌峡はおすすめです。登山も川もお手伝いできますよ。カヌーガイドを頼むこともできます。そして亀成園の園主も私も学生時代はサイクリストでした。何日も何日も、仲間と、一人で、アナログの地図を頼りに走り回っていたものです。一口にサイクリストといってもこれまたタイプは千差万別で、選ぶバイクも求める道もバラバラです。私自身は組み立ての簡単なマウンテンバイクに乗っていて、沖縄以外の都道府県は走ったことがあります。体力があまりないので速さは求められなかったけれど、滝と素掘りのトンネルがなにより好きでした。川沿いの道も好んで走っていました。

その頃はただある時間全てを使ってたくさん走っていたかったのですが、訪れた各地の歴史や人の暮らしも気になってはいました。自由なくせに焦る旅。それもまた青くて楽しい経験でした。今はだいぶ地に足が着いた者として、少しでも香肌峡をPRすることもできる宿という側面も書き残しておきます。通り過ぎるだけで構わない。でも谷を渡る風がちょっと特別に気持ちいいと感じたら、何度も確かめる縁のある場所になってほしいなと思います。

旅人は自由でわがままがいいです。その上でちょっと交流ができたら旅は色あせない。緑豊かな清流に恵まれた広々とした自然の中で、求めるものはわくわくすることであってほしい。ゲストハウス亀成園はまず1の自立タイプの旅人に心地よい場所でありたいです。

2の子供と一緒に田舎暮らし体験を求める旅が、これから最も集客に力を入れていきたいゲストタイプです。10年以上わりといろいろな場所で子育てをしてきて、田舎でのびのび子育てを実感してもらうことがどんなに親子にとって気持ちよいことなのかと思う一心からです。けれど一番ターゲットが絞りにくいのもまたこのタイプです。次の記事で田舎子育て体験を書いてみますので、ピンとくるものがありますように。

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