ゲストハウス亀成園から徒歩5分ほどの遊びやすい川は、生き物にも優しい川です。
朝夕は釣り人に慕われ、昼間は子供や犬連れの憩いの場となり、私も川沿い散歩を日々の楽しみにしています。カワセミがいたりカワガラスがいたりと野鳥観察にも最適なところ。
この川で6月のこの時期は蛍が飛び交うのです。蒸してきて暑くなってきて、でもまだ本格的な夏前の、ともすれば憂鬱になりがちな頃にだけ、幻想的な緑色のホタルの光が見られます。夜になって出歩かなければ見られないけれど、雨のない日に夜歩けば結構な確率で出会えます。蛍は憂鬱にならないための粋な仕掛けだと思うと有難いですね。
私の道具と腕ではぼやけた写真しか撮れませんが、これは現物を見てほしいなと切に思います。芸術的な写真で満足していては、感性がもったいない。まだ2週間くらい飛んでくれているはずなので、夏の夜の懐かしさに誘われそうな外歩き、いかがですか。
ところでこないだ来てくれたお客様に生き物好きの息子さんがいらっしゃいました。ずっとそこら中の生き物をわくわくして眺めて、亀成園の図鑑博士(うちの息子です)と経験や知識を披露しあっていて、とても微笑ましかったのですが、その子がここらへんのホタルは「ゲンジボタル」だと教えてくれました。
確か日本のホタルにはヘイケボタルとゲンジボタルがいて、どちらかが珍しいのでは。確か京都にいるときわざわざ平地にはいないほうの蛍を見に愛宕山の裾まで出かけてキャンプしたことがあったな。はてさてどっちがどっち、と思いながら立派な解説を聞かせてもらいましたよ。ほんと子供の好奇心と吸収力はすごいです。
ちなみに蛍についての解説はこちらがわかりやすくておすすめです
蛍は大きさと模様で見分けます。
ヒメボタルというのもいるのですね。森の中で淡い光が見えたらいいなぁ。
蛍が飛んでいるというだけで、十分風流で雅でノスタルジックでいい場所だなぁと満足しますね。6月の夜に蛍がいてくれると思うと、なんだか心が軽くなります。蛍が住める川が守られ、餌があり、蛍を見るのにふさわしく光が制限された場所というのは、訪れる価値のある場所です。そこで更に蛍についてもう少し知ることができたら、自然体験が深い学びになっていきます。ロマンチックな思い出を求める人には不要かもしれませんが、子供と一緒に蛍を見るからには、蛍のこと、もっとわかっておきたいなとまた新たに学びました。
生き物の先生(小学生)に出会えて幸せな6月です。農作業が増えてきてへばることも多くなりましたが、楽しみも多い時期。疲れたら、きっと甘い香肌の水で快復して、光を放っていきたいですよ。
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