11月に入って一気に空気が冷えるようになりました。昨年度があまりにも暖冬で油断していたのですが、谷の冬は寒いです。乗り越えられるのか毎年冷や冷やして過ごす中で、温かい居場所や温かいご飯を積み重ねていくのが好きです。なので寒い季節も悪くないのですが、一気に変わっていくと心も体もびっくりしてしまいます。恐らくそれは植物とて同じで、一気に秋が深まった年ほど紅葉が鮮やかなのです。というわけで今年の秋はとてもいい。場所にもよりますが、飯高町内では来週いっぱいが一番の見頃になるのではと思います。松阪市街地ではもう少し長いのでしょうか。でも鮮やかさは山に分がありますね。
晴れた青空に映えるススキとフウの木を一枚収めることができました。川沿いの道から見上げた眺めです。いつもの散歩道が時折鮮やかになるととても嬉しいものです。
続いて欅(ケヤキ)の黄色です。イチョウ程くっきりとした黄色ではないけれど、遠くからでも目を引く大きな木で見上げる形も好きなのです。気に詳しい方に伺うと、ケヤキは秋の色付きも新緑の色付きも周りの木と少しずれるらしくとても目立つのだとか。そう言われてもまだなかなか見分けがつかず間違えてばかりですが、やっと親しくなれそうです。
秋の色付きの中で緑や茶色と調和する黄色はとても美しく、ニューヨークの秋も黄色ばかりと聞きますが、西日本の魅力といえば赤色です。
全体が染まるのは今一歩というところですが、目に飛び込んでくる力強い赤色に驚かされます。川沿いの紅葉は一段と澄んだ赤。太陽光の元で見るとどの部分もきれいという見え方はせず誤魔化せませんが、ライトアップよりも自然光で眺める方が私は好きです。毎日同じ道を通って確かめたくなりますね。
こちらのフウの木は、一本に赤黄緑が混在した、源泉のような色付き方。高さによって風の通りによって葉の出た時間差によって、わずかな温度差などで違いが出るのでしょうか。これも毎日通りたくなる道です。
亀成園のある香肌の山々は、林業盛んな地域で植林されているところが多いですが、広葉樹の混じっているところもかなりあります。夏は一様に緑でわかりにくいのですが、秋の山は錦織り。こんなに沢山の種類の木があったのかと目を見張ります。
山の手前に植わる黄色い葉の木はヒトツバタゴです。ナンジャモンジャという別名で知られている珍しい木だそうですよ。五月頃の花の時期は毎年訪れていましたが、この時期は黄色くなると知って、足を運んでみました。
お寺の有名な紅葉スポットにも行きたいですが、近所を歩くだけで毎日木々はこんなに美しく立って待っていてくれます。看板もないし茶屋もなくライトアップもないけれど、もっと訪れてほしい道だと思うのです。どうぞ導かれて見に来て下さい。香肌の美しい秋がまだもう少し人々の訪れを待っています。
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