濁流の後に

やっと秋晴れを堪能できるようになりました。秋生まれというだけで一番好きな季節は秋と決めている単純な私ですが、ピンと澄んだ空気の中、色とりどりの葉っぱに彩られた川原の道を歩いていると、ほらやっぱり秋は最高とふんふん満足するのですよ。

それにしても先月の立て続け台風は厄介ものでしたね。台風は初秋の風物詩であったのはもう過去になってしまったのでしょうか。発生時期を誤る上にしつこく居座る近頃の台風どもには、天気は天任せと構える呑気な私ですら文句の一つ二つ言ってやりたくなります。旬を選べ、とね。この啖呵ではあまり迫力はなさそうですが、ほんとに随分予定を狂わされたのですよ。

秋のイベントがことごとく邪魔されちゃって残念続きでしたが、幾つか良いこともありました。楽しみにしていた文化祭の発表や香肌峡フェスティバルを補ってくれる程良いこととも言えない些細なことではありますけどね。

ひとつ目は、家の周りの水路がようやくわかったことです。雨樋を伝った後、多少の水なら地面に吸い込むままで構わなかったのですが、さすがの大雨では対応できず、家の周り中水浸しであわや床下浸水かとビクビクしました。それで改めて雨の中、溝の様子や雨の道を総点検しました。詰まりっぱなしだった水路をさらい、搔き出し、隠れていた溝を発見し、雨樋の出口をちょっとずらしてやると、なんともきれいに雨水ははけていったではないですか。梅雨の時もここは降ったら水が溜まると諦めていた場所がなんとさっぱりしたことか。私が思っていたよりうちはちゃんと作られていたらしく、怠慢で苦労していたことがやっと解消されましたよ。ちっとも出てこない子供たちを放ったらかして大人二人で泥遊びをしていたような雨の中も、久々の楽しい感じでした。

ふたつ目は、川の様子です。どんどん水かさを増していく川は氾濫の恐れがあり怖いものです。実際氾濫により被害を受けた方も少なくないので、氾濫による良いことなんてきっとありませんが、水が増えて濁流になって川底をさらっていくのはちょっとした見ものです。

雨が上がった後、川まで行ってみると、夏に遊んだ窪地がすっかり見えなくなるほど水かさが増していました。ゴォゴォ唸る音も迫力で、ただでさえ川の苦手な愛犬は見事な及び腰でした。

何も見えないような濁流でしたが、次の日になるとあらビックリ。すっかりきれいな清流に様変わりしておりました。

夏に遊んだ時より一層きれいな川を見て、もう戯れて遊ぶには冷たすぎることが惜しくてならなかったです。

圧倒的な水量にかき回され、すっかり汚れを落とした川です。大泣きして悲しみをすっかり洗い流すように、時には言いたいことをしっかり伝え合って、何くそと憤慨した後仲直りするように、大幅な組織改正をして再出発するように、濁流の後と言うものは怖れていても意外と爽やかなものです。有無を言わせず濁流に呑み込まれる経験は望むところではありませんが、無事に過ぎ去った台風の後、美化された川を見るのはなんと気持ちの良い恵みなのでしょうか。耐えてくれた川に感謝です。

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