ゲストハウス亀成園から1キロ少しのところに蓮ダムという立派な多目的ダムがあります。そしてダム湖が奥香肌湖として広がっており、滝めぐりもでき、お花見に最適な公園もあり、お客様をご案内するのに重宝しているコースです。
このダム湖、ドライブするのももちろん快適で、もっと奥に進んだり移動するのには車でなければ普通は難しいのですが、以前から自転車で回ってみたいなぁと思っていました。ダム湖は一周8キロ程度。1時間ほどかければ気持ちよく回れそうなのですが、難関は亀成園からダムまでの坂道なのです。登ってみればいけるのでしょうが、明らかに目に見えて急な坂に踏み出すのはなかなか勇気が要ります。学生時代はサイクリングを日常としていた身でとても情けない話ですが、元々体力に自信があるほうではありません。それでも香肌峡アウトドアを推奨し活性化させていく者として、「ちょっとレベルを落としたアウトドアの楽しみ方」をストックしていく方向で舵取りをしています。
というわけで今回はダムまで自転車を運んで、小さな子から大人まで楽しめるファミリーサイクリングを実行しました。

メンバーは大人2名が年季の入ったマウンテンバイク。小学生3名がいつもの自転車(それぞれ少し小さめ)、幼児1名がストライダー(疲れたら保護者の後ろに乗せてもらう)です。ダムまでは自転車を全て軽トラに載せて、十分高さを上げてからのスタートです。

ダムと自転車は、きっと絵になるとの狙いはいかがでしょうか。
いつも展望台の上から眺めるダムですが、自転車に乗って見るのはなんだか新鮮でした。
奥香肌湖は長細い湖で、渓谷との分かれ道もあり、いくつか橋があります。橋の多い香肌峡を自転車で回るのも楽しいもの。大きな建造物と自転車の組み合わせが癖になります。

ダム湖の周りは小さな滝がいくつも流れています。名前が付けられているのもいないのも。晴れた日なので水は少なめです。堂々とした大きな滝とはまた違った、細い筋のような滝は、ちょっとした雨で様子を変えるので何度も訪れたくなります。そして何年か前にここで初めて氷瀑を見た時の感動も忘れられません。今年は寒くなりそうなのでまた凍った滝に出会えるのでしょうか。四季に思いを馳せながらペダルをこぎます。

滝めぐりの一つ、「紅蓮の滝」。グレンではなくコウレンと読むそうです。
他にも萌芽の滝や屏風の滝、胡蝶の滝など。もともと細く微かなうえに手前に木が茂ってすっかり見えなくなった滝もありますが、看板があると立ち止まってしまうのは人の心理でしょうか。車で通ると窓を開けてみるくらいでも、自転車だと立ち止まって眺めたくなりました。

こちらは桜でいっぱいの公園を対岸から眺めたところです。自転車は道の左側を走るので、今回のコースも左回りです。ダム湖周遊路は思ったよりアップダウンのある道なので、休憩して眺めを楽しみながら無理なく走るのにちょうどよかったです。
ぐるっと回ってダムの入り口に戻ってきました。

香肌の美しい秋はまだ始まったばかり。サイクリングにふさわしい道がいろいろありますが、普段乗りなれていない方や子供でも楽しめて、ぐるっと一周回る満足感を味わうのに、ダム湖はやっぱりよかったです。
亀成園ではまだ自転車の整備ができておらずレンタサイクルが難しいのですが(乞うご期待)、状態のいいレンタサイクル可能なところもありますので、ご相談下さい。下記のガソリンスタンドで4台ほどレンタル用に置いてあります。ここから亀成園までは自転車で1時間程上り坂ばかりですが、ご相談下されば軽トラ運搬も可能です。
まだまだ未整備なお手軽アウトドアコースです。改善のためにも呼び込みしていきたいですね。香肌峡を訪れるサイクリストは実はかなり居て、バイカーと同じく晴れた休日には必ずお見掛けします。健康的で非接触型の休みの日の過ごし方として、自転車はこれからますます伸びていくのでしょうが、坂道の多いところでは取っ掛かりのハードルが高いのが残念でなりません。もっと沢山の人に香肌峡サイクリングを楽しんでもらうために、あまりトレーニングをせずに試走してハードルを下げるのが私の課題の一つです。
本気で走りたい人はいつでもどうぞご自由に。でもちょっと自信が無い方も、大丈夫です。自転車だからこそ聞こえる自然の音。自転車だからこそ見える景色。自転車だからこそのスピードで、美しい奥香肌を走ってみませんか。年内はモニター絶賛募集しますよ。
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