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執筆者の写真亀成園長 まぁちゃん

わがまま娘に木工品

一番下の娘が2歳になりました。この子が一歳になる前にこの地に移り住み、この一年と少し経って両親はまだ実のなる働きができておらず在り方を模索中ですので、当然たいしたお祝いはできません。どかんとパーティーを開くとか高給ホテルで食事するとか夢の遊園地に行くとか最新式の玩具をそろえるとかいった、とびぬけた非日常の演出をしてあげてもいいような気もするけれど、ちっともしなくてもいいだろうと今年は思ったので、できる範囲で成長の記念になるようなお祝いを心がけてみました。

この一年の様子を振り返ると、とにかく自然児としてめきめき力を付けていったことに疑いありません。拾った棒切れをふり回し、川で道で石を投げ、空を見上げてはトンビの姿を追い、草をかじりトマトをもぎ、何気ない日常の全てが山に囲まれ自然の恵み溢れるこの地であったことは、この子に揺るぎない豊かな経験を与えてくれたのでしょう。身体の二倍も大きい犬を怖がることもなく愛し、養鶏家の娘を誇れるほど卵が大好きで、鳥の声や虫の音を聞いているからか言葉が見事に確かで、激しい主張に世話のかかることを除けば、まあよく育ったものだと目頭が熱くなりますよ。

そんな娘に家族それぞれが用意したプレゼントは、手作り椅子、木の人形、手作り積み木と木工品ぞろい。姉たちはバッグを買ってくれたり、お気に入りのぬいぐるみをゆずってくれたり絵を描いてくれたりしましたが、ずらっと並べるといかに材料の木が手に入り易いかがわかります。

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薪として、鶏小屋としての木材は、たっぷり余っているというわけではないけれど、工作に使うのにやかましく制限する必要はなく、子供達にはいっぱい釘打ちやノコギリをしてほしいです。私も不器用な素人で、ちっとも木と木をつなげられないし上手く切れないし絵に描いた餅ばかりで嫌んなりますが、失敗すれば燃やせばいいと考えて、思い付いたら作ってみることを楽しみの一つにしています。ここが昔のように林業の地として栄えるのはもはや叶わないのかもしれませんが、当たり前に木材があり、アイデアを形にする暮らしを提案し続けていきたいです。

娘が5歳になった時、15歳になった時、手渡せる木工品がレベルアップしていますように。そして彼女自身の作品もきっとありますね。

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