しばしの別れ

畑に霜が降りました。廊下もしびれる寒さになってきて、いよいよ冬かと慌ただしい思いを抱えていたら、いつの間にか居候のカエルたちを見かけなくなっておりました。

うちは古い家の造りにありがちで、廊下の奥にトイレが設けられている構造なのですが、暗いとみんな怖がるので、夜も電気を点けたままにしてあります。地球に優しい気持ちと葛藤しながらも、真っ暗な夜に一つの灯りがホッとして、小さなわがままを貫いております。この灯りに集まる虫が当然おるのですが、その虫をアテにしてか、梅雨明けしばらくから、トイレの窓の外にカエルが住み着くようになったのです。昼間は窓枠とか外の草むらに潜んでいて、夕方以降窓の外側にへばりついて虫を狙っていたのです。吸盤でぴったりとすりガラスの窓に手足を引っ付けたカエルのシルエットがなんだか愛らしく、そのうち二匹に増え、三匹に増え、小さかったカエルたちがだんだん大きくなっていく様子を毎夜なんとなく観察しておりました。入れ替わりもあったのか、時間差で交代なのか、また二匹になって、一匹になってどの個体かもわからないながら、何ヶ月も夜の窓を飾ってくれていたのです。鳴かないから多分全部メスだったのでしょうね。静かにそっとずっと居て、時折狩りを見せてくれましたよ。おかげで小さな虫はずいぶん減ったし、窓のカエルはなくてはならない存在になっておりました。

鳥も多いしヘビもいるし、小さなカエルがずっといられる保障はまったくない環境です。あまり愛着を持たないようにしようと自分に言い聞かせながら、それでもやっぱり毎晩居てくれて、日々のニンマリを増やしてくれました。

そんなカエルたちですが、もうこの寒さでは見かけることはありません。無事に冬眠できたのかな。その前に見つかってしまったのかな。今近くの地面の下で生きているのかいないのか、私に確かめることはできませんが、もしまた春に会えたらどんなにか嬉しいでしょう。私の他に窓のカエルに愛着を持っていた次女と共に喜びあえることでしょう。

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