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執筆者の写真亀成園長 まぁちゃん

くまの子ごっこ

野イチゴがぴかぴか光る頃です。お散歩中の小さな楽しみとして、野イチゴスポットをいくつか目をつけておきました。草むらの中の宝石のような赤い粒々の実はジュルッと甘くて、食べてしまったあともしばらくは幸せが続く美味しさです。摘んで集めるのはいつだって子供たちには人気で、おかず探しに協力してくれるものですが、野イチゴの美味しさには完全ノックアウトだったようで、ただいま夢中です。

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明るいやぶの中や斜面にあることが多いので、取りに行くにはちょっと勇気がいるのですが、お気に入りのデザートのためならへっちゃらです。あっちこっち目を光らせて、粒の大きいもの、よりジューシーなのを探してそれぞれ集めてきます。

5歳の坊やは見つけるなり食べちゃいますが、姉たちは持ち帰って山分けしたりお裾分けしたりしてくれます。6人家族みんなに行き渡ることもあれば子供分しかないこともあり、とりあえず末っ子にだけあげることもあり、こんなとき娘の頭の中はフル回転なんだろうなと思いやれて微笑ましいです。いやしい私は先にこっそり見つけていることもしばしばなので、美味しそうなのは小さな子供に譲って、温かく見守れておりますよ。

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差し出してくれた小さな手のひらが喜びに満ちています。犬は走り出したいのに待つこと長く、おこぼれにも与れずちょっと申し訳ないですが、家族そろってのお散歩はいつも寄り道の競い合いですね。なるべく急かさず自由な時間を。心掛けておかないとすぐにできなくなるので収穫付きの寄り道は、待つ良い練習になりますね。待ってもらったら待てる人に育つかな。分けてもらえば分ける人になれるかな。すぐに都合よくはいかないけれど、小さな楽しい体験があればあるほどふかふかの土みたいな豊かな心になれるのかな、とは信じていたいです。長くなりそうな時はお父さんと犬にひとっ走りしてきてもらいますよ。犬の寄り道も多いから結局持ちつ持たれつですね。

野イチゴがたくさんあったら集めてジャムに、なんて夢はまだまだ叶いそうにありません。バーバパパ絵本にもあって憧れ尽きぬ野望ですが、残すことよりも日々の小さな喜びを惜しまないほうが小さな子供たちの生き方には余程あっているような気がします。そのうち余るほど見つけてみたいのはヤマヤマですが、どうなりますやら。

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